中国のカントリーガーデンが借金返済のため株を売却

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カントリー・ガーデンはすでに約1900億ドルの負債を抱えデフォルト寸前にあり、今年上半期に数十億ドルの損失を報告した。

By Daisuke Wakabayashi

苦境に立たされている中国の住宅建設会社カントリー・ガーデンは水曜日、今年上半期に71億ドルの損失を出したと発表し、財政破綻の危機に瀕する中国最大の不動産開発会社に対する圧力が強まった。

カントリー・ガーデンの損失とそれに伴う資金逼迫は、中国の不動産セクターにおける危機の深刻化を示す最新の兆候であり、同国では長年にわたる過剰な借入により、同国の大手開発業者の多くが返済に苦労している借金を抱えたままになっている。ここ数カ月間、中国経済が減速する中、すでに低迷していた不動産市場も行き詰まり、負債総額約１８７０億ドルを抱えるカントリー・ガーデンは瀬戸際に追い込まれている。

カントリー・ガーデンの6カ月間の純損失は515億元で、前年同期は19億元の黒字だった。同社は今月、中国の不動産業界が「前例のない困難な時期にある」として、巨額の損失を計上する見通しだと警告していた。

同社は、上半期の収益は増加したと述べたが、販売量を維持し「円滑な事業運営」を確保するために不動産を値引きしたことを認めたようだ。同社はこれに先立ち、7月の契約売上高が前年同月比60％減少したと発表した。

カントリー・ガーデンは声明で、「市場の下降傾向の深さと持続性」に不意を突かれた、と述べた。また、同社は景気低迷がより深刻な中小規模の都市の不動産に不釣り合いな投資を行っていたとも述べた。

「これらすべての欠点が、同社が設立以来直面した中で最も深刻な困難をもたらした」とカントリー・ガーデンは語った。

同社は水曜日初め、新株発行により3,400万ドルを調達すると発表した。カントリー・ガーデンは来週、１株７７香港セントで３億５０６０万株を発行する計画だと発表した。収益は香港に本拠を置くキングボード・ホールディングス・リミテッドの子会社に送られる。キングボード・ホールディングスは、カントリー・ガーデンが資金を借りている不動産部門を持つ材料・化学品メーカーだ。

カントリー・ガーデンは、キングボード・ホールディングス子会社に対し約２億ドルを分割払いで支払う義務があり、最終支払いは１２月に予定されていると述べた。

カントリー・ガーデンの新株は同社の既存株の約１．３％に相当する。火曜日の終値から15％割引した価格で株式を販売している。カントリー・ガーデンの株価は今年67％下落している。

カントリー・ガーデンは先週、中国南部の広州の商業・住宅用不動産開発の株式27％を1億7700万ドルで売却することで合意に達したと発表した。

過去6年間で中国で最も多くの住宅を販売したカントリー・ガーデン社は、かつては中国の苦境に立たされた不動産セクターの幸運な生き残りとして称賛された。 2020年に政府が不動産バブル防止のため開発業者の借入能力を制限したことを受けて、業界に蔓延した流動性危機を回避していた。過去3年間で、かつて業界の覇権をかけてカントリー・ガーデンに挑戦した現在破産したデベロッパー、エバーグランデを含む数十の不動産開発業者が債務不履行に陥った。

しかし今、カントリー・ガーデンは崩壊を食い止めようと奮闘している。今月は海外債券保有者への利払いを２回滞納した。同社は来週までに社債保有者に返済しなければならず、返済しなければ債権者に対する債務不履行に陥るだろう。また、今週後半に期限を迎える３億５０００万ドルの国内債券の返済を２０２６年まで延期するよう債権者と交渉している。

若林大介は、ソウルを拠点とするタイムズのアジアビジネス特派員です。若林大介についてもっと詳しく